米国株の個別銘柄として今回取り上げるのは、ヘルスケアセクターのアッヴィ[ABBV]だ。
企業概要はググれば分かるので書かずに、強みと買付・保有の根拠をまとめていくことにする。
アッヴィ[ABBV]の強み
アッヴィ最大の強みは、豊富な医薬品群だ。
「ヒュミラ」「スキリージ」「リンヴォック」などの治療薬が、着々とその売上を伸ばしている。
自社で開発・製造するものはもちろん、積極的な買収によっても主力製品を増やしてきた。
米国では医薬品の販売に米国食品医薬品局(FDA)の承認が必要であり、競合他社がいなければ大きな価格決定権を持つ。
つまり、FDAの承認を得た魅力的な医薬品群は、独占的に市場を支配(表現は悪いが)することができるのだ。
ヘルスケアセクターの強み
アッヴィが属するヘルスケアセクターは保守的なセクターと言われており、2022年現在のような強烈なインフレや下落相場に強いと言われている。
なぜなら、景気の良し悪しに関わらず人々は医療を受けたがるし、インフレに対してもその強い価格決定権で立ち向かうことができるからだ。
医療技術が進歩するほどに我々は長生きできるようになったと同時に、病気になったり介護を受けたりする時間が長くなったともいえる。
その流れは今後益々顕著にになっていくだろうから、医療に対する需要が今後長期に渡って増えるだろうことは容易に想像できる。
過去のデータを見てもヘルスケアセクターは、金融危機の発生時でもS&P500の指数を上回っていた。
経済が低迷している時でも、医療やケアや処方薬を必要とするのだ。
買付の根拠
ヘルスケアセクターに属し、強い価格決定権のある医薬品を複数保有しているアッヴィだか、買付の根拠はそれだけではない。
それは大きく以下の3つ。
- 増配企業である
- 財務諸表が健全
- 株価が未だ割安
増配企業である
まずは配当について。
アッヴィは現在のところ9年連続で増配(配当金を増加する)しており、投資家に利益を還元し続けている。
これは投資家にとってありがたい限りで、株を保有しているだけで現金(リターン)が得られるわけだ。
この配当で更に株を買い増しすれば、更に得られる配当金が増えるという形で“複利的に”資産を増やしていくことができる。
配当を増やすのは企業にとっても簡単なことではないが、それをコンスタントにし続けられるのは信頼に値する。
財務諸表が健全
主力の医薬品の売上が好調なのを受け、利益を確実に伸ばしている。
それら主力医薬品群は今後も更に売上を伸ばすと予想されている。
何より同社は潤沢なフリーキャッシュフロー(自由に使える現金)を有しており、それも毎年の着実に増やしている。
つまりは配当を出すだけの十分な現金があるということだ。
投資家にいい顔をするために無理な増配をしているわけではなく、健全な財務諸表の上に成り立っているのだ。
株価が未だ割安
ここまで健全で今後の成長性も期待できるアッヴィだが、同社の株価収益率(PER)は未だに11倍程度である。
つまりは割安で、投資する側にしたら“お得”なのだ。
このPERは通常15倍程度が目安となるので、いかに割安かが分かるだろう。
言い換えれば、もっと市場から評価されて株価が上昇して然るべき企業なのである。
アッヴィの運用成績
アッヴィに関する私の現在(2022年6月時点)の運用成績は以下だ。
2021/1/27に単価106.28ドルで5株購入した。為替レートは1ドル104.52円。
そして先日5/27に単価149.11で1株買い増し、為替レートは127.33円。
プラス31.60%評価益となっており、200ドル以上の含み益がある。
現在は円安の影響もあり、円換算すれば40,000円を超す稼ぎ頭の銘柄となっている。
配当金は2022年6月時点で30.15ドル(税引後)を得ており、為替レート127円とすればおよそ3,829円ほどだ。
今回の個別銘柄まとめ
今回は保有銘柄レビューとして「アッヴィ(ABBV)」についてまとめた。
下落相場にも強いヘルスケアセクターに属するアッヴィは、業務の成長性や財務の健全性はもちろん、毎年増配を行う企業である。
未だに株価が割安なので、まだまだ仕込み時と言って良いだろう。
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