ハンサードのアスパイアって手数料高すぎ!?積立実績から分析してみた

ハンサード社のアスパイアという商品の手数料についてまとめる。

当商品で海外積立投資を開始して10年弱。

 

ここ最近でこそポートフォリオを見直したり投資自体の勉強をしたりして本商品について考える時間が増えた。

ただ、手数料に関してしっかりと考えたことがなかったため、もうすぐ節目の10年を迎えるにあたって整理しておくことにする。

 

ハンサード アスパイアの手数料一覧

本商品のように長期積立投資において手数料は非常に大切な要素だ。

なぜなら、投資とは「手数料ビジネス」だからである。

 

ここ最近ではネット証券の台頭によって手数料を抑えることができるようになってきた。

だが依然として銀行の窓口で紹介している商品や保険商品などをはじめとして、詐欺レベルの手数料(シロウトには分からないように巧妙に隠されている)が罷り通っている。

 

そのような詐欺的な商品ではなくても、一見些細な手数料が長年払い続けることで莫大な金額になるし、逆に最初は高くても長期継続することで逓減するような仕組みもあるからだ。

実は今回のアスパイアが、後者に当たる。

 

ハンサード アスパイアの手数料一覧

では前置きはこの辺りにして、早速ハンサードの手数料を見ていこう。

※スイッチングや書類再発行に伴うものなどもあるが、それらの有無に関わらず確実に必要となるものについてまとめる。

 

  • 初期ユニット:8%/年(満期まで毎年かかる)
  • 類石ユニット:1%/年(満期まで毎年かかる)
  • サービス利用料:12.25ポンド/月(年1回インフレによる見直しがある)

 

ーー初期ユニットと累積ユニットーー

初期ユニットとは積立開始から2年間の部分であり、それ以降の積立部分を累積ユニットと呼ぶ。

2つのユニットは別々に管理され、手数料や次章で説明するボーナスも変わってくるので押さえておくべきだ。

 

まずは上記が基本となるが、それ以外に毎月(毎年)かかってくるのが以下。

 

  • クレジットカード手数料:積立額の1%/月
  • IFAに支払う手数料:0.945%/年(IFAによって異なる)

 

これらの金額が毎月・毎年コンスタントにかかってくるわけだから、実際に計算してみると非常に大きな金額におなることが分かる。

例えば、月に3,000円の手数料がかかるとすれば、1年で36,000円になり、積立期間30年ではなんと「1,080,000円」にもなるのだ。

 

長期積立は基本的に満期までやめないことが前提であるから、最終的には非常な大きな金額になることは分かっておくべきだろう。

 

IFAは使い倒すべし!

ポートフォリオに関する助言を求めたり書類を用意してくれたりするIFAの手数料も見落とせない。

具体的なパーセンテージは契約しているIFAによって違ってくると思われる。

 

ただ、“何もしなくても”かかってくるものなので、何か疑問に思うことがあれば間髪入れずに質問した方が良い

つまり、ポートフォリオに関することから投資全般に関すること、更には情報収集の方法やおすすめの書籍に至るまで、担当者を使い倒すわけだ。

 

ここまでが手数料になるわけだが、一見するとこれだけのものがコンスタントにかかってくるなら、たとえ運用益が出ても手数料で損するのでは?と思うかもしれない。

というか普通に高い。高すぎる。

 

ただ、実はハンサードのアスパイアにはボーナスがあり、それによって実質の手数料を比較抑えられる仕組みになっているのだ。

しかも積立を長く続けるほどお得になるようにできているので、次章で少し詳しく説明する。

ハンサード アスパイアのボーナス一覧

アスパイアのボーナスは大きく分けて3つある。それが以下だ。

 

  1. 初期ユニットボーナス
  2. 累積ユニットボーナス①
  3. 累積ユニットボーナス②

 

これらのボーナスによって実質的な手数料を抑えられる仕組みになっているので、それぞれ説明していくことにする。

 

初期ユニットボーナス

初期ユニットに対しては具体的に次の計算式でボーナスが付与される。

「毎月積立金額×0.2×積立年数(最大で積立金額の5ヶ月分)」

 

例えば5万円を30年積立てる場合、

5×0.2×30=30万円、となるのだが、最大が積立金額の5ヶ月分だから25万円となる。

 

この25万円分が最初の積立時にボーナスとして買付けされる。

ただし注意点があって、それが以下の点。

 

  • 5年間積立てを継続しないと減額される
  • 初期ユニット分なので満期まで引出し不可
  • “ファンド買付け”なので、その後の運用成績如何で実質金額は変わる

 

確実に押さえておくべきは、満期まで引出せないこと。

あくまでも満期まで引き出し不可な初期ユニットに対してのボーナスだと言うことを頭に入れておくべきだ。

 

累積ユニットボーナス①

3年目以降の積立である累積ユニットに対しては、まず以下がボーナスとして加算される。

年に1回「積立金額時価の0.75%」

 

つまり、毎月5万円の積立で運用利率が0%として単純計算すれば、以下のようになる。

 

  • 3年目(累積ユニット1年目)→5×12×0.75%=4,500円
  • 4年目→9,000円
  • 5年目→13,500円
  • 6年目→18,000円
  • ・・・

 

0.75%と聞くとわずかだが、積立金額の時価が大きくなればそれに伴い増えるので、実際にはかなり大きな金額になってくる

しかもそれが満期まで毎年なのだから、累積すればまさに「チリも積もれば山となる」だ。

 

累積ユニットボーナス②

累積ユニットに対するボーナスの2つ目として、積立開始11年目以降から以下が付与される。

「毎月の積立金額に+5%」

 

10年目までは関係ないので、もしそれまでに解約してしまったらこの恩恵は享受できないことになる。

 

この辺りが「積立を長く続けるほど実質の手数料が安くなる」理由なのだ。

そしてこの5%は非常に影響力がデカい。

 

なぜなら、投資でコンスタントに5%の利率で運用するなんてのは超難しいことで、プロのファンドマネージャーでも至難の業だからだ。

もちろん、浮き沈みがありながらトータルでプラスの利率ということはあり得る。

 

そう考えれば、初心者に毛が生えた程度の個人投資家にとっては、いかにこの5%が大きいかか分かるだろう。

よく、運用成績が思わしくなかったり、毎年取られる手数料が我慢できなかったりで早々に解約してしまう人がいるが、早くやめるほど手数料は割高になるということだ。

 

もし10年以内に解約してしまえば、初期ユニット版は丸々戻ってこないし、この累積ユニットボーナス②ももらえず、端的に言えば「大損」することになるので、くれぐれも注意しよう。

まあそもそも投資は余裕資金でやるのが原則だし、長期積立投資の目的やメリットを分かっていれば、そんなに早く解約することにはないだろう。

高い・詐欺と煽るのは誘導だから気をつけて

この手の投資商品には必ずつきまとってくる話がある。

それは「手数料が高すぎる」とか「詐欺だ」というような内容の煽りだ。

 

これには理由があって、一言でいえば「あなたに別の何かを売りたい」から。

例えば以下のような内容だ。

 

  • 「〇〇は詐欺みたいな商品ですよ!」
    「そんなものに投資していても損を膨らますだけ。」
    「もっと利益の出る案件を知りたい方はこちらのメルマガで紹介しています!」
    →商品やメルマガ登録へのクリック誘導
  • 「あなたが契約しているIFA役に立ってますか?」
    「手数料高くないですか?」
    「我々は〇〇の実績があり手数料も抑えられるので、ぜひ乗り換えを検討してください」

 

要は他の商品や案件を悪く言うことで当事者の不安を煽り、自分の商品やサービスを売り込もうとするセールスの常套手段だ。

こういった行為をしているサイトやブログはたくさんあるが、その中で実際に自分がアスパイアでの積立投資を10年以上行った上での発言をしている人は皆無だろう。

もしこれらの情報を見て不安になるようなら、以下の点を思い出してほしい。

 

  • 長期積立投資の目的とメリット
  • ハンサードのアスパイアは長く続けるほど手数料が割安になること(早々に解約すればかなりの損失となる)
  • 自分がアスパイアで積立投資を始めた理由

 

積立開始した当初はモチベーションが高くても、それを満期まで維持し続けるのは非常に難しい。

特に下落相場で含み損がある時などはなおさらだろう。

 

だからどんな経済情勢でも満期までやめないという強い意志がないのならそもそもやるべきではないし、ファンド価格が下がっている時ほど多く買えるからラッキーくらいの気持ちが必要だ。

それでも、もし月々の積立金を支払う余裕がなくなってしまったとか、値動きがストレスになって仕方ないなどの場合は、解約や積立停止を検討してもよいだろう。

今回のまとめ

今回はハンサード社が提供するアスパイアという長期積立投資の商品について、手数料・ボーナスの詳細をまとめた。

現在進行形でやっている人は確実に押さえるべき内容だし、まだやっていない人も参考にしていただきたい。

 

そもそも日本からの新規募集をしているかについては未確認なので、ご自身でお願いしたい。

参考:【ハンサード積立投資】優良な海外ファンドに投資するメリットや注意点

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