2013年2月に開始したハンサードの積立投資。そのポートフォリオの中のファンド「HIL Man AHL Trend Alternative USD」についてまとめる。
ヘッジファンドである当ファンドはAIMによる投資戦略をとっている。早速見ていこう。
ファンドの概要
当ファンドは「Man」を冠している通り、世界最古で最大級のヘッジファンドである「マン・グループ」が運営母体である。
その中でも「AHL」は人間の裁量ではなく、AI(数学モデルとコンピュータによる制御)が全てを判断しており、365日24時間絶え間なく投資判断を行っている。
所在地はルクセンブルクでファンド規模は約1,500億円、最低初期投資額は200万円〜(1GBP=163円で計算)となっており敷居は高め。
⚫︎ヘッジファンドの投資戦略
一般的なファンドが株式や債券の保有(基本的に買い)によってリターンを目指すのに対し、ヘッジファンドは空売り・オプション・デリバティブなどあらゆる戦略を駆使して、絶対的なリターンを追求する。リスクを取るが市場が下落局面でもリターンを上げられる可能性が高いのが特徴
当ファンド最大の特徴は、先にも書いた通り全て「AIが投資判断をしている」ということ。
数学モデルについては、素晴らしい経歴を持った社員(超有名大学で博士号を取得している学者など)が日夜研究をしており、様々な研究結果を発表している。
その投資戦略からか、ハンサード積立投資内の他のファンドのように決まった保有株式や債券は無いようで(公開されていない)、目まぐるしく売買を繰り返していると推測される。
完全に個人的な意見にはなるが、過去の値動きを細かく分析して将来の値動きを推測すれば、プラスマイナスを繰り返しならも中長期的にはプラスになると思っている。
なぜなら、投資では「全て勝つ」必要はなく、損失はできるだけ小さく(損切り)、利益は伸ばせるだけのばすことで、5割未満の勝率でも総合的には十分にリターンを出せるから。
プロ野球だって打率3割以上なら名打者だ。
具体的なパフォーマンスについては最後の章で述べる。
ポートフォリオに組み入れている根拠
実は当ファンドは積立開始当初からポートフォリオに組み入れられており、その比率は全体の40%と大きなものだった。
また、2020年の9月までは「HIL Man Ahl Diversified」というファンド名で管理されていたが、名称が変わっている。
正直に言うと、積立開始当初はヘッジファンドってなんですか?状態だったが、追々IFAの担当者に確認したところ、以下のような根拠だった。
- ヘッジファンドは株式と相関性が低く分散効果がある
- 中長期的なポートフォリオ変更に備えたプール資金的な役割
- MANグループの安定感
相関係数が0に近いほど分散効果が高いとされている中で、ヘッジファンドは対世界株で-0.15、対米国株で-0.19(日本株:米国株→0.6、世界リート:米国株→0.69)なので、かなり分散効果は高い。
その意味ではこの先10年は入れておくべき(現在の他のポートフォリオが米国株中心なので)だと思っている。
ヘッジファンドはリターンを追求する分リスクを取るので、長期的に見たら積立期間の終盤ではスイッチングすべきかと考えている。
ファンドのパーセンテージと運用成績
先にも述べた通り、当ファンドの積立開始当初の組入比率は40%だ。
その後、2021年の5月にその比率を10%に変更した。
その際、30%分は新たに組入れるファンドとスイッチングし(売却→買付の意味)、残り10%は継続して積立ており今に至る。
パフォーマンスとしては、3年〜1年が30%を超えていて、さすが高度な数学モデルを組み込まれたAIだといったところ。
直近1ヶ月(2023年3月時点)の成長率も5.06%とポートフォリオ内ではトップだ。
この辺りはやはり株式との相関性の低さから、2022年の下落トレンドを抜けきれていないこの状況でも強さを発揮していると言えるだろう。
今回のファンドまとめ
今回紹介したファンドは、ハンサード・アスパイアのポートフォリオ内で唯一のヘッジファンドである「HIL Man AHL Trend Alternative USD」だ。
マングループという世界最大級の資産運用会社の、高度な数学モデルを使用したAIが運用している。
その規模感や安心感はもちろん、これまでのパフォーマンスも素晴らしく、今後も長期的に組み入れていきたいファンドだ。
コメント