投資開始から10年を超えているハンサードのアスパイアは、海外ファンドに対する長期積立投資だ。
だから昨今の株価の値動きや企業の動向を気にしてもあまり意味がない。
とは言え、話題のトピックや中長期的に影響が出そうだと感じる事柄については気になってしまうもの。
今回はそんな中でも米国の景気後退懸念と米ドル覇権についてIFAの担当者に意見を聞いてみたので、その結果をまとめる。
※この記事は2023/09/24時点の情報に基づいています。
景気後退懸念(米国)について
2022年の下げ相場に始まり、米国が景気後退するのではないかとの意見をよく目にするようになった。
もし景気後退入りすれば、何の影響もなしと言うわけにはいかないだろう。
私のポートフォリオ内で特に影響を受けるかもしれないのは以下のファンド。
- HIL Janus Henderson Global Sustainable Equity GBP
- HIL Fidelity Global Technology USD
- HIL US Stock Market (JP Morgan US Value)
テック系やアメリカの個別株を中心に投資しているファンドだ。
IFAからのアドバイス
まずポートフォリオについての結論としては、「現状のまま適度な分散投資を継続」だった。
主な理由としては、それぞれにメリット・デメリットがあるため、長期投資においてはそのバランスが大事だと言うこと。
多くのイノベーション企業を抱える先進国であるアメリカ(テクノロジー産業)と、今後の伸び代が期待される新興国を比較してみると以下のようになる。
投資先 | メリット | デメリット |
テクノロジー産業 | 成長性が高い、技術革新が進み、新たなビジネスチャンスが生まれる、グローバル展開がしやすい | 競争が激しい、技術リスクがある、景気変動の影響を受けやすい |
新興国(特にインド) | 経済成長率が高い、人口増加率が高い、労働コストが安い | 政治・経済情勢が不安定、法制度が整っていない、インフラが未発達 |
これを見て分かる通り、それぞれのメリット・デメリットは全く異なっていることから、適度な分散をすることがリスクヘッジになると言うことだ。
現状は新興国系ファンドとしてインド系ファンドに25%、ASEAN系ファンドに10%入れているので、しばらくはこれを維持しようと思う。
米ドル覇権について
現在は米ドルが基軸通貨だが、通貨が流通するようになって以来ずっとそうだったわけではない。
そして今後もそれが続くとは限らない。
8月に開催されたBRICSの会合にて、米国との不仲が報道されているサウジアラビアの加盟が発表されたことや、「BRICSが米ドルの使用停止に正式合意」というトピックを受けて、今後の動向が気になった。
IFAからのアドバイス
「現状において米ドルの覇権が落ちることはほとんど考えられない」とのこと。
2022年には国際貿易の取引の88%に関係しているといわれている。
決済金額においても43%前後で安定しているため、近々にしかも突然にどうにかなるということはないだろう。
むしろユーロの方がシェアを減らしているとのことだ。
どうしても米ドルへの懸念が大きいならば、ユーロ建て・英ポンド建てのファンドやアジア通貨と連動するファンド、資源価格と連動するファンドなどが切替対象にはなる。
例えば私のポートフォリオにも含まれる、HIL Kotak India Midcap USD・HIL JPMorgan ASEAN・HIL BlackRock World Miningなどだ。
この辺りに関しては既に分散されているため、今後よほどのことがない限りそこまで気にする必要はないと考えている。
今回のまとめ
今回は2022年あたりからよく度々話題に上がるようになった米国の景気後退懸念や米ドルの覇権について、ハンサードのアスパイアにはどんな影響が考えられるのか。
そしてリスクヘッジのための手段はどのようなことかについて、IFAに確認した結果を共有させてもらった。
現在のポートフォリオやIFAについては以下の記事を参考にしてもらいたい。
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